ウイルスが原因の結膜炎です。
激しい充血と目ヤニ、痛み、涙が特徴で、手はきれいに洗う、目を触らない、タオルは家族と別にする、幼稚園・学校や仕事は休むなど他人にうつさないようにするための対策が必要で、抗生剤やステロイドの点眼で治療します。
ぶどう球菌などの細菌が原因の結膜炎で、抗生剤の点眼で治療します。
アトピー性皮膚炎に合併して起こる慢性角結膜炎です。
眼のかゆみ、充血、目ヤニといった症状はアレルギー性結膜炎と同様ですが、角膜にも炎症を起こしたり、白内障や緑内障、網膜はく離を合併して重度の視力低下を起こすこともありますので要注意です。
乾燥が原因でおこる結膜、角膜の障害で、人工涙液やヒアルロン酸の点眼治療を行います。
涙の量が少ない、あるいは涙の油分が足りないなどで、目が乾く、ゴロゴロする、充血する、眼が疲れるといった症状が出てきます。これを乾性角結膜症と呼びます。
重症の場合は、視力が低下したり、眼が痛くなることもありますので、早めの治療をお勧め致します。
まぶたの一部が赤く腫れ、痛みが出ます。はじめは赤みが目立たない場合もありますが、指で押さえると痛むところがあります。広がるとまぶた全体が腫れてきたり、目ヤニ、充血も出てきます。更に、瞼の皮膚側、あるいは内側にうみがたまり、破れてうみが出てくる場合もあります。皮膚側の場合を外麦粒腫、内側の場合を内麦粒腫と呼んだりします。
まぶたにコロコロとしたしこりが出来ます。
これは、脂肪のようなものが炎症により腫瘤となってたまったものです。 さらに細菌感染を伴う場合は、ものもらいと同じように、赤くなり、痛みが出て、これを急性霰粒腫と呼んでいます。
糖尿病は、血液中の糖分(血糖)が多くなり、その結果、全身の血管や神経がしだいにおかされ、眼や腎臓をはじめ、全身のいたるところに障害が出る病気です。糖尿病が怖い病気といわれている理由は、様々な合併症にあります。そのなかでも、三大合併症として最も恐れられているのが、「腎症」「神経障害」、そして「網膜症」です。網膜症は、網膜に障害が起こり、場合によっては失明することもある怖い病気です。初期は自覚症状が乏しいため、気がつかないうちに病気が進行してしまい、ある日突然、眼底に大出血や網膜剥離を起こして、失明の危機にさらされることがあります。
尚、網膜症が軽い段階であれば、次のような治療で、進行を抑えることができます。
単純網膜症の段階であれば、食事療法、運動療法、薬物療法などにより、血糖値をコントロールすることで病変の悪化を防ぐことができます。血糖値を安定した状態に保つことができれば、小さな出血などは自然に消えることもあります。
もちろん、他の治療を行う場合でも、血糖コントロールは継続することが必要です。
前増殖網膜症の段階になると、レーザーで網膜を焼く光凝固が用いられます。この治療法は、正確には汎網膜光凝固といいます。外来で行えますが、片方の目で約1000~1200か所を凝固させるので、数回の通院が必要です。ただし、点眼麻酔を行うので痛みはありません。
早い段階で網膜症を発見できれば、治療もそれだけ簡単に済みますので、治療の効果も上がります。どの病気にもいえることですが、早期発見・早期治療が、糖尿病網膜症では何よりも大切です。
網膜剥離の多くは、網膜に穴が開いてしまい(網膜裂孔)、そこに水晶体の組織が入り込んで網膜が離れてしまうものです。網膜剥離の初期症状としてよくあるのが飛蚊症です。また、目を閉じると端のほうに光が走る光視症も網膜剥離の初期症状として現れることがあります。
やがて剥離部位が網膜全体に広がると、視野の欠け、そして急激な視力低下、失明に至ることもあります。飛蚊症や、視野が狭いと感じたら、すぐに眼科を受診することが大切です。
眼球は、3層の膜で作られていますが、真ん中の膜がふどうの色、形をしているためにぶどう膜と呼ばれています。
ぶどう膜は、虹彩、毛様体、脈絡膜と呼ばれる部分から出来ていますが、そこに起きる炎症がぶどう膜炎です。眼が赤い、痛い、まぶしい、涙が出る、見づらい、かすんで見えるといった症状が、ぶどう膜炎の自覚症状になります。
ぶどう膜炎には重症のものも多く、失明する可能性も高いので、これらの症状が出たらすぐに眼科を受診することが大切です。
角膜(黒目の部分)の障害は、怪我などの外傷や、コンタクトレンズの不適切な使用、細菌やウイルスの感染、ドライアイによる乾燥、その他様々な原因で起こります。程度にもよりますが、眼の痛み、充血、目ヤニや涙、視力低下などを起こします。
角膜混濁を起こして、治癒後も視力障害が残ってしまうと、角膜移植が必要になる場合もありますので、早期の治療が大切です。
近視は、屈折力が強過ぎ網膜の手前で焦点が合ってしまい、近くは見えますが遠くはぼやけてしまいます。遠視は、屈折力が弱過ぎて網膜の後ろで焦点が合ってしまい、近くも遠くもぼやけてしまいます。
乱視は、角膜の形状が楕円にひずんでいるため目の縦と横の屈折度が異なる結果、焦点がどこにも合わず、遠視以上に目が疲れやすいといわれています。また、乱視は近視や遠視の目にも起こります。
不同視は、左右の視力、例えば右の視力が1.0で、左の視力が0.1というように、両目の屈折度数に大きな差があることをいいます。
老眼(老視)とは、目の老化現象のことです。加齢に伴い、目の水晶体の弾力性が低下したり、水晶体を支える毛様体筋が衰え、その結果ピントを合わせる調節機能が低下、近くにピントを合わせにくくなった(近くが見づらくなった)状態をいいます。
近くのものが見えにくくなるので、本や新聞を遠くに離して読んでしまいます。また、読書後に肩こりや疲れ目、頭痛などの症状が出る場合もの初期症状と考えられます。